海外送金や外貨受け取りに関する各銀行の手数料やサービスを比較してみました。
わたしは現在のところ、給与口座は海外口座であり、日本での支払いや資金移動などに応じて定期的にWISEを使って日本の銀行にドルか日本円で送金を行っています。
まず、WISEを使って100万円程度(6,500ドル)を電信送金(Wire Transfer)した場合、手数料は30ドルかかります。
まあこんなものかなと思っていたのですが、いろいろ調べていると、条件さえ合えばもっと安く済ませる方法もあることに気が付きました。
結論からいうと、SBI証券口座を持っているor開設してもいい場合には、SBI新生銀行の口座を開設するのが手数料や利便性の面ではおすすめです。
預入れ資金を確保できるのであれば、ソニー銀行やSMBCプレスティア銀行もおすすめ。さらにお得な条件も用意されています。
下記に①外貨送金の受取手数料、②外貨送金の送金手数料、③為替、④国内他行への送金手数料について各行の条件をまとめました。
また、外貨は米ドル、インターネットバンキング利用を前提としています。
ソニー銀行
ソニー銀行は500万円以上の資金を預けるとゴールドステージになり、さまざまな特典が受けられます。
ソニー銀行の条件
①受取手数料 |
ソニー銀行の口座宛ての外貨建て送金&海外からの円建て送金の受取手数料は何度でも無料(回数・金額の制限なし、ステイタス関係なし) |
②海外送金手数料 | ソニー銀行から海外口座への海外送金手数料は3,000円(ゴールドステイタスになると月1回無料、プラチナステータスで月3回無料) |
③為替手数料 |
ドルから円の為替手数料は通常15銭。 シルバーステータス(300万円預金)で10銭、ゴールド(500万円預金)で7銭、プラチナ(1000万円預金)で4銭になる |
④他行宛送金 | 他行への送金も一定回数(2~11回)までは無料(ステイタスによる) |
ステイタス獲得の条件
ソニー銀行では、月末の残高やお取り引き状況に応じてステージが決定され、翌々月に優遇特典を利用できます。ここでは、ステージ獲得の具体的な条件について説明します。
シルバーステージの獲得条件:以下のいずれかの基準を満たすこと
- 月末の総残高が合計300万円以上
- 外貨預金の積立購入が月間合計3万円以上
- 投資信託の積み立てプランが月間合計3万円以上
ゴールドステージ・プラチナステージの獲得条件:複数の基準の合計金額
- 月末の外貨預金残高(円換算額)
- 月末の投資信託残高(約定日基準)
- 20日時点のWealthNavi for ソニー銀行の資産評価額(円換算額)
上記の合計金額が500万円以上1,000万円未満→ゴールドステージ
1,000万円以上→プラチナステージ
そのほかにもキャッシュバック率が上がったりATM手数料が無料になったりという特典があります。
SMBCプレスティア
SMBCプレスティアは、300万円以上の外貨預金でプレスティアデジタルゴールドになると利用価値がありますが、為替手数料が高めなのがネックです。
プレスティア銀行の条件
①受取手数料 | 無料(ステイタス関係なし) |
②海外送金手数料 | 海外送金手数料は3,500円(100万円以上の預金があれば2,000円、デジタルゴールドステータス以上で無料) |
③為替手数料 | 為替手数料は1円。デジタルゴールドステータス(外貨300万円以上)&ゴールドステイタスは(購入時:0.5円、売却時:1円。 現金引き出しもでき、1米ドルにつき2円。ゴールドステイタス以上は1日あたり5,000米ドルまたは5,000ユーロまで無料。 |
④他行宛送金 | 他行への送金は一回あたり317円。前々月の月間平均総取引残高100万円相当額以上の場合 他行宛振込手数料無料。デジタルゴールドステータス以上獲得で円振込が無料。 |
ステータス獲得の条件
SMBCプレスティアでは、ステータスごとに異なる条件を満たすことで、さまざまな優遇サービスを受けることができます。以下は、各ステータスの適用条件です。
デジタルゴールドステータスの適用条件
- 月間平均資産運用残高が300万円以上
ゴールドステータスの適用条件
- 月間平均総取引残高が1,000万円以上
- 月間平均資産運用残高が300万円以上
ゴールドプレミアムステータスの適用条件
- 月間平均総取引残高が5,000万円以上
- 月間平均資産運用残高が1,000万円以上
(ゴールドステイタスとゴールドプレミアムステイタスは、①月間平均総取引残高と②月間平均資産運用残高の両方の条件を満たす必要があります)
プレスティアのそのほかの特徴としては、外貨預金を現金で安い手数料で引き出せること。ゴールドステイタス以上であれば一日5,000ドルまで無料で引き出せます。
SBI新生銀行
SBI新生銀行は、SBI証券から投資信託の積立設定などをすることで最上位のダイヤモンドステージになり、多くの特典を翌々月から受けられます。
SBI新生銀行の条件
①受取手数料 | 受取手数料は2,000円(円建ての場合。ドル建て送金だと12ドル)。シルバー以上のステイタスで翌月までにキャッシュバックされる(何度でも利用可能) |
②海外送金手数料 | 円建て送金は2,000円、ドル建て送金は4,000円。シルバー以上のステイタスで月に一回手数料が無料になる |
③為替手数料 | 為替手数料は15銭。シルバー&ゴールドステイタスは9銭、プラチナは7銭、ダイヤモンドは6銭 |
④他行宛送金 | 他行への送金は、スタンダードの場合1回無料。シルバーは3回、ゴールドは5回、プラチナ・ダイヤモンドは10回まで無料 |
ステータス獲得の条件
SBI新生銀行は対象となるステップアップの条件が数多くあってちょっと複雑です。ざっくり分けると、(1)翌々月からすぐにステージアップする条件と、(2)1年間の利用状況で翌年のステージが確定するものの2つがあります。
すぐに使いたいのに、1年も待つのは結構しんどいですよね。(1)の条件を満たしたいところです。
(1)の中ではSBI新生コネクト(SBI証券口座と連携)が比較的簡単&すぐにダイヤモンドステイタスにいくので魅力的かなと思いました。
SBI新生コネクトは、SBI新生銀行の円普通預金口座とSBI証券の証券総合口座を連携させる、手数料無料の自動入出金サービスです。SBI新生コネクトのお申し込みには、SBI証券の口座開設が必要です。
特に投信の積み立て設定などは必要なく、連携させるだけでいいようです。
対象条件 | シルバー | ゴールド | プラチナ | ダイヤモンド | |
---|---|---|---|---|---|
(1) | SBI新生コネクトの設定 | – | – | – | 設定のみ |
(2) | 預入総資産の年間残高* | 100万円以上 | 500万円以上 | 2,000万円以上 | – |
(2) | 所定の投資商品の年間残高* | 10万円以上 | 100万円以上 | 300万円以上 | 2,000万円以上 |
(2) | 預入総資産の年間判定残高*と、所定の投資商品の年間判定残高 | – | 預入総資産100万円以上かつ所定の投資商品10万円以上 | 預入総資産500万円以上かつ所定の投資商品10万円以上 | – |
(2) | 住宅ローンの残高 | – | – | 12月末時点で残高あり | – |
(1) | 住宅ローンの契約 | – | – | 新規ご契約 | – |
(1) | 対象商品(投資信託など)の取引金額 | – | – | 100万円以上 | 1,000万円以上 |
(1) | ラグジュアリーカードの利用 | – | – | 1回以上 | – |
(1) | 給与振り込みのご利用 | 1回以上 | – | – | – |
(1) | 口座自動引き落としの利用 | 6回以上 | – | – | – |
(1) | プリペイドカード GAICA(Flex機能付き/発行:アプラス)の利用 | 国内・海外でのショッピングの利用金額が10万円以上 | – | – | – |
*年間判定残高は、12ヵ月の各月末時点の預入金額のうち、低い2ヵ月分を除いた平均預入金額です。
その他の特典は下記の表を参照ください。
注意:住信SBIネット銀行(SBI銀行)とは別物
似たような名前の銀行で、SBI銀行にも外貨送金受け取りサービスというものがありますが、これはドルの受け取りのみで送金はできず、資金移動をしたい場合に機動性がありません。また手数料も高く、アメリカの銀行から送金しようとすると送金先銀行のリフトチャージで15ドル、SBI銀行側の受取手数料で25ドルの計40ドルかかりました。
まとめ
海外送金に対応している銀行でも、いろんな条件を満たすことで送金にかかる手数料を大きく減らすことができます。
各銀行のサービスを比較して、手数料や特典を上手に活用し、自分に最適な選択をしてみてください。
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