日本大使館の草の根外部委職員の合格体験記・まとめ(2021年)

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2021年に草の根委職員面接を受け、某公館から合格をいただきました。草の根委職員応募を考えている方に向けて、草の根委職員の概要、書類・面接の体験記を記載します。

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はじめに:草の根委職員とは?

草の根委職員とは、日本大使館が行っている「草の根・人間の安全保障無償資金協力」プロジェクト(通称GGP:Grant Assistance for Grass-roots Human Security Project)の案件管理を担当する職員です。

草の根プロジェクトとは?

草の根プロジェクトは、1,000万円以下の小規模なプロジェクトです。

外務省ホームページによれば、2019年時点で140か国で草の根プロジェクトを行っており、ODAでは届かない、「地域に根差した支援」をローカルNGOや政府、学校・病院に向けて行っています。

草の根委職員の業務は?

草の根委職員の業務は、簡単に言うと「プロジェクトマネジメント」となります。具体的には、下記4点が主な業務です。

(1)案件形成に係る事前調査

草の根プロジェクトは年に2回、コンセプトノートの募集があります。

申請された案件に関しては事前調査を行い、案件地域の現状や問題点の洗い出し、申請団体の能力などの確認を行います。そのため、地方への出張が沢山あります。

(2)実施案件のモニタリング

実施中もしくは完了済みの案件について、実施団体等と連絡を取り、案件の実施状況を確認したり、成果を確認したりします。

(3)署名式、引渡式の補助

草の根プロジェクトの署名式や引渡式のアレンジを行います。

(4)各種報告書の作成等

各団体と日々電話や面談などで連絡を取り合い、現地を訪れて報告書やレポートを作成します。

草の根委職員はどんな人が応募できるの?

草の根委職員は、大学卒業程度・途上国勤務に耐えられる心身の健康・現地団体と問題なくやり取りできる高度な語学力が求められます。修士号などは不要です。

草の根委職員はどんな人におすすめ?

途上国の地方出張に多く行けるため、現場経験を積みたい人、プロジェクトマネジメントの経験をしたい人におすすめです。

草の根委職員の種類・待遇は?

草の根委職員は、「現地邦人採用」「本邦派遣型」の2種類に分かれます。

「現地邦人採用」の場合は、すでにその大使館がある国に住んでいる現地邦人を対象としているため、渡航費や住居費は支給対象外となります。

一方、「本邦派遣型」の場合、日本国内に住んでいる人を対象としているため、渡航費と支度費、住居手当などが支給されます。同じ仕事をしていても、毎月のお給料にかなり違いがあります。

草の根委職員は在外公館で働きますが、「業務委嘱契約」という形なので、外交官の身分ではありません。ビザなども、公館によっては手配を助けてくれるところもありますが、基本的に自分で取る必要があります。

契約は1年更新(年度ごと更新)で、最長3年間まで更新できます。

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応募方法

草の根委職員の募集は、人づてで募集の噂を聞くこともあれば、各在外公館のホームページに載っていることもあります。

働きたい公館が決まっている場合や、現地に住んでいる場合を除いて、JICAのパートナー(PARTNER)で探すのが一般的かと思います。

PARTNER | 国際キャリア総合情報サイト

 

キーワード検索で「草の根」などと探すと、募集中の公館があれば応募要項が出てきます。

特に決まった募集時期などはないため、こまめにアクセスして探してみましょう。

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書類選考

これは公館によってまちまちです。履歴書・志望動機書を提出するところもあれば、履歴書だけのところもあります。

履歴書は基本的に和文のみですが、英語の履歴書を求めるところもあります。

面接

面接の前に筆記試験で語学力やワード・エクセルの力を測るところもあります。

面接は現地大使館の上司となる方と、現地の草の根委職員と、日本語と英語を交えてZoom会議で行われました。

質問は一般的なものが多く、「なぜ草の根委職員を志望しているのか」「委職員の契約が終わった後の進路は」「チームワークの経験は」「草の根委職員はどういう仕事をしているか知っているか」「待遇は理解されているか」など、業務とのフィット感を見るための質問が多かったです。

合格まで

面接が終わると、数日後にメールにて合否連絡をいただけます。

私は2つの公館に応募していたのですが、そのうち1つから合格をいただき、もう1つは書類を提出して、面接を行うところでした。ただ、そのタイミングで別の機関から合格をいただいたため、残念ながら今回はお断りすることにしました。

お断りの際にも、面接のお時間をいただいて申し訳ない・・・と平謝りの連絡をしたのですが、大変快く送り出してくれ、キャリアを応援してくれました。また機会があれば、ぜひとも働いてみたい職場でした。

最後に:現場経験を積みたい方に草の根はお勧め

現場に近いところで仕事をしてみたい人にとって、草の根委職員はおすすめの職だと思います。

他にも知りたいことがあれば、ぜひコメントやメッセージからお待ちしております。

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